オランダからエアメールの封筒が届くたびに友の健康と活躍を喜ぶ

オランダからエアメールの封筒が届くたびに友の健康と活躍を喜ぶ  

エアメールの封筒が届いた。オランダ人の友人からである。彼がオランダから日本へ来たのは機械の構造やその機械が設計された目的等を技術者として理解するためでした。
彼は私が勤めていた会社のオランダにあるサービス支社の技術者として働いていました。
従ってヨーロッパ各地に輸出されている機械の保守や点検は彼が担当していたのでした。その為に機械の知識を得る為に勉強に来日したのです。彼とは6ヶ月間机を並べて一緒に仕事をした仲なのです。彼自身は日本の生活に慣れるのにいろいろと努力をしていたようですが
私もしっかりと援助をしました。と言っても私が援助したのは彼に日本の夜の魅力を教えた事でした。
日本のスタンドバーの楽しさを滞在中に少しでも味わって貰おうと考えたのです。オランダでは日本のようなスタンドバーは無いらしく特にカラオケバー等は楽しめたみたいでとても好評でした。
カーペンターズやビートルズ等の曲はカラオケの画面を一生懸命見ながら歌うのです。彼にとっては初めての経験だったのでしょう。
また彼はスポーツが得意で会社で行われる各部対抗の駅伝大会では設計部の選手として参加し見事な健脚を披露してみんなの喝さいを受けたものでした。
6ヶ月の間に機械の勉強も頑張っていました。機械に対する理解能力は優れたものがあり、習った
技術的な項目は必ず自分で納得出来るまで徹底的に質問する事もしていました。彼は会社の寮で6ヶ月間生活していたのですが通勤時には必ず会社の封筒を利用していました。
また彼にはこんなエピソードがありましたました。ある日曜日に隣町まで歩いて出掛けたと言うのです。
距離としては9.5Kmあるので車でも15分から20分は掛かる所なのです。歩いても歩いてもなかなか到着出来ずに大変疲れたと言うのです。
何故歩く気になったのかと尋ねたところ答えは思いもよらぬ意外な事だったのです。それはJRの時刻表を見ると7分間となっていたので歩いて行くことを決心したとの事。これにはみんな驚いたり呆れたりと今でも笑い話として残っているくらいです。

日本での生活や仕事の面でいろんなことがあった6ヶ月間が過ぎて彼が帰国する頃には盆栽やタコ焼き器それにお好み焼き用セット一式をオランダへ持ち帰る程の日本通になっていました。
その彼がオランダへ帰国してからエアメールの封筒を使っての文通が始まったのです。

そのころから我が家に配達されて来る封筒の中にはにエアメールの封筒が混ざるようになりました。エアメールを読むと必ず日本でのスタンドバーで楽しんだ夜の思い出が書かれているのです。よほど楽しい思い出として残ったのでしょう。また仕事に関しては日本で学んだ知識がヨーロッパで仕事をして行く上でとても役に立っていると感謝が書かれてあり私としても彼の努力して学んでいる姿が思い出されてとてもうれしく頼もしく感じました。
彼はオランダではサッカーチームに所属しているので試合で活躍している様子も書いてあり元気でいる事に私も安心しています。
現在の封筒によるエアメールの文通は春先とクリスマス時期の2回になっていますので春先とクリスマスの時期になると郵便屋さんから封筒が届けられる度に今日こそ彼から封筒が来ているかどうかがとても気になって仕方がありません。
もちろんクリスマスカードは封筒入りで送られてきます。ヨーロッパ風のデザインでとても楽しいカードです。

現在私は会社を定年退職して家で趣味のカメラや読書それにパソコン等を楽しんでいますがオランダにいる彼の近況はと言うと現在技術部長として会社の重要な役割を任されて頑張っているようです。
まだまだこれからも封筒によるエアメールは続けて行くことにしていますし、お互いが元気な間はお互いの様子が封筒を使ったエアメールとして空を駆け巡って届けられる事に幸せと喜びを感じたい気持で一杯です。
エアメールの封筒に書かれた文字を見る楽しみは電子メールには無い温かみが感じられるのです。
エアメールの封筒を受け取る限りはお互いが元気でいる事の証となるのですから。