日本からウガンダの女の子へ送った封筒の思い出

現在20代後半の女性です、独身の私にはウガンダに1人の可愛い妹がいます。
妹といっても血の繋がった姉妹ではありませんし、養子縁組をしている訳でもありません。
実は家族関係でチャイルド・スポンサーシップの活動をしており、そこで知り合った9歳の女の子なのです。

チャイルド・スポンサーシップとは、月に幾ばくかの寄付金を納めてウガンダやケニアに住む子供達の生活支援を行う活動です。
様々な国と、下は0歳、上は12~13歳の男女の子供達の中から自分が支援をしたいと思う子供を選び、その子の支援を約15年、大人になるまで継続するというものです。
チャイルド・スポンサーシップとして寄付を行うと、1年に1度支援をしている子供の写真付き報告書が届きます。
こちらから手紙を送る事も子供から手紙を送ってもらう事も可能で、時間があるなら現地へ赴く事もできるのです。

この活動は私の祖母が参加していたのですが、祖母は急病で亡くなってしまいました。
家族の誰も知らなかったのですが、祖母の遺品整理をしている時にウガンダの女の子からの手紙を見つけて発覚したのです。
約4年、女の子が5歳の頃から支援をしていたようで、この支援が止まってしまったら女の子はどうなるんだろうと思いました。

チャイルド・スポンサーシップをネットで調べたり周りの人に聞いてみたりして、怪しい活動ではないという事が解りました。
寄付金を騙し取られる事もなくちゃんと水道整備や食料配布などの支援として現地へ届けられるなら、私が祖母の支援を引き継ごうと思ったのです。
そこで色々な手続きを行ってチャイルド・スポンサーシップで妹が出来たのでした。

その子には早速、今まで支援をしていた祖母は亡くなった事、今度から孫の私がそれを最後まで引き継ぐ事を手紙に書いて送りました。
祖母と女の子のやり取りはお互い現地の言葉、祖母は日本語で女の子はスワヒリ語半分英語半分という感じです。
チャイルド・スポンサーシップの事務所を介しているので、そこでお互いの言語が翻訳されて手元に手紙が届きます。

祖母は女の子に日本の風景の描かれた封筒、和紙で作られた封筒を送っていたようで、和の封筒が部屋の引き出しに沢山ありました。
だから私も祖母に習って、富士山の描かれた封筒などを購入してそちらに手紙を入れて送ったのです。
手紙を送って数か月後、女の子から返事の手紙が送られてきました。
何の変哲もない真っ白な封筒に可愛い絵が描かれていて、手紙には祖母の事で悲しんでくれている様子や、支援を継続している事へのお礼が書かれていたのです。
そして私が送った手紙の入っていた封筒にも気づいてくれたようで、「日本の風景が好き。いつか日本へ行きたい」とも書いていました。

あれから何度か手紙のやり取りをしていますが、その度に封筒の絵柄について感想をくれます。
返事の封筒に女の子が富士山の絵を描いてくれていたり、とてもほっこりするのです。
ウガンダは東アフリカにある国で、そこでは雪が降りません。
だから雪の絵が描かれている封筒を送った時なんて「この白いのは何?雲?」と、とても不思議そうにしていました。
雪だよと返事を書いて、更に雪の様子がもっとはっきり解る封筒で送ると、次の返事では「大人になったら絶対日本で雪を見る!」と書いてくれていたのです。

女の子の暮らしは決していいものではなく、親がいない事から貧困にも寂しさにも苦しんでいます。
こちらへ送ってくれる手紙で使われている便箋も封筒も、自分の好きな物ではなく支援団体に用意された物です。
味気ない白い便箋と封筒、子供が使うには何だか寂しくて、でもだからと言って拗ねる事なくいつも手紙は女の子の可愛い絵で埋め尽くされています。
女の子の想像している日本の様子が封筒のあちこちに書かれていて、こういう封筒もいいなと思いました。

封筒は手紙を入れる物だと思っていましたが、ちょっとしたコミュニケーションを取るのにも最適です。
特に、遠くに住んでいる日本を知らない人へ日本特有の風景が描かれた封筒、和紙で出来た封筒を送ると、とても喜んでもらえます。
便箋だけに注目するのではなく、封筒にももっとこだわると手紙を送る方もそれを貰う方も、やり取りが楽しくなります。
これからも女の子が喜ぶような封筒で手紙を送ったり、とっておきの封筒をプレゼントしてそれで手紙を楽しんで、生活に色どりを添えてほしいと願っています。